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【現代数理統計学の基礎】演習問題 2章 問16 答案例

はじめに

統計検定1級の対策として現代数理統計学の基礎を解いています。
公式の略解だと式展開が追いきれない部分があったので、
可能な限り、しつこく式展開をしつつ解いています。
誤り・飛躍があったら、コメントにてお知らせください。

演習問題 2章 問16 答案例

(1)


\displaystyle{
P(X > t) \geq P(Y >t)がすべてのtについて成り立つ場合、以下が言える。\\\
P(X >t ) = 1 -F_X(t)\\\
P(Y > t) = 1- F_Y(t)\\\
\Rightarrow 1-F_X(t) \geq 1- F_Y(t) \cdots ①\\\
\Rightarrow -F_X(t) \geq -F_Y(t) \cdots ②\\\
\\\
\\\
2章問7(1)の結果を使うと、\\\
E[X]=\int^\infty_0 (1-F_X(t))dt - \int^0_{-\infty} F_X(t)dt\\\
E[Y]=\int^\infty_0 (1-F_Y(t))dt - \int^0_{-\infty} F_Y(t)dt\\\
①②より、\\\
E[X] \geq E[Y]
}

以上.


(2)


\displaystyle{
②より、F_X(t) \leq F_Y(t)となる.\\\
ここで、F_X(t), F_Y(t)はいずれも分布関数なので非減少関数である.\\\
\Rightarrow s = F_X(t+a) = F_Y(t) となるaが存在する. (ただしa \geq 0)
}



※イメージ図。作図に使った分布関数は実際には
確率的に大きい・小さい、という関係にあるかはわからないです.


\displaystyle{
F_X^{-1} (s) = t + a\\\
F_Y^{-1} (s) = t\\\
\\\
\therefore F_X^{-1}(t) \geq F_Y^{-1}(t)\\\
}


以上.