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【読書感想】アウトプット大全(樺沢紫苑)|良質なアウトプットは「他者の良質なインプット」となるための工夫から

はじめに

本記事は「学びを結果に変えるアウトプット大全 樺沢紫苑著」を今まであまりアウトプットしてこなかった人が読んだ感想記事です。

 

インプット大全を読んでインプットした情報はアウトプットして定着させて初めて役に立つこと、アウトプット前提でインプットすることの効果を学びました。実際にアウトプットを行っていく上で、効果的なアウトプットを行うには何を意識すればよいかを知りたかったので、こちらの本を手に取りました。

 

前回のインプット大全の教訓に基づき、特に知りたいことを以下のように3つ設定して読みましたので、その観点で読書感想を記します。

① 伝わりやすい説明をする方法

② 記憶に残る効果的なアウトプットの仕方

③ アウトプット習慣の続け方

 

インプット大全の読書感想はこちら

 

peatlover.hatenablog.com

 

 

 

内容・感想

① 伝わりやすい説明をする方法

CHAPTER2 TALKでは心理学の実験結果も踏まえて、「何を伝えるか」より「どう伝えるか」の重要性を多く説明していました。自分も経験ありますが、緊張して話し方を忘れると、何を言ってるかさっぱりわからないんですよね。。。この「どう話すか」に大きく影響するのが目線や態度、声のトーンなどの非言語情報です。

多くの人は「何を話すか」ばかりに気をとられて、「どう話すか」については気が回らなくなっている

CHAPTER3 WRITEでも、非言語情報(視覚)に訴えることの重要性が書かれています。

視覚を使うと、口頭で説明するよりも6倍以上記憶に残るのです。

 

インプット大全でも触れられていましたが、上記のような非言語情報が付与された情報は、発信者の意図がより受け取れる高次のインプットである旨が記載されていました。であれば、発信する側も、非言語情報を付与した説明をすることで、より伝わりやすくすることができる。

 

この本を読む中で、上記のように「良質なインプット源は、誰かの良質なアウトプットである」ことに気づきました。それを踏まえると、相手にとって効果的なインプットとするにはどうすればよいかを考えることが、良いアウトプット、良い説明をする上で重要と思いました。

 

記憶に残る効果的なアウトプットの仕方

まず、①で感じたことと重複しますが、他者にとって良いインプット源となるように工夫してアウトプットすることが効果的と感じました。

・良いインプットを意識して内容を組み立てるので、ストーリー立てを行う。その過程で「意味記憶」が「エピソード記憶」に昇華されて、より記憶に残る。

・非言語情報を取り入れる際、特に図解では知識を体系的かつシンプルに整理して図を起こすので、自分の中で知識がより整理され、理解不足も解消できる。

 

また、「書いて覚える」と「声に出して覚える」は重畳する、と改めて気づきました。本文中では英単語「apple りんご」を書きながら声に出して覚える例で紹介されていますが、読書メモを整理するときに、声に出しながらノートに書くだけなら、書くだけに比べて労力もかからず、効率よく身につくのかな、と思いました。

 

③ アウトプット習慣の続け方

「続け方」を学ぼうと思っていた手前、こんな気づきがあるのも面白いですが、この本では「続ける」ことそのもの・先のことより、今やることに意識を割くことを提案しています。

先のことを考えれば考えるほど、「続ける」ことに対してブレーキがかかります。「今日」「今」やることだけを考えるのです。

今までは大きな目標を立てて、そこに至るまでの膨大な道のりと継続を想像して萎えたり頑張ったりを繰り返しがちでしたが、目標→小目標→作業レベル、まで分解して、「今日・今」の作業をいかに行うかを考えることが大事と気づきました。目標の分割は、実現可能レベルな小目標に分割して、挫折が起こりにくくする効果もあるので、ここは意識してやらないといけないと思いました。

 

まとめ

アウトプット大全を読むことで、以下のことに気づけました。今後のアウトプットに活かせるレベルのことが盛りだくさんでした。

・良質なインプット源≒他者の良質なアウトプット。自分のアウトプットも他者の良質なインプット源になるように工夫することで「伝える」「身に付ける」両面で効果的なアウトプットができる。非言語情報はどちらにも有用なので活用すべし。(重要ポイントを整理してフォントを変えるもそう?

「声に出して覚える」「書いて覚える」は重畳する。自分は読書メモの整理をノートに行っているので、整理するときに内容を声に出してみる。

・「続くこと」は結果と考える。大事なのは目標を作業レベルまで分解して、「今日」いかにやるかを考えること。やる気が出ないときもまず着手してみる。

 

普段の仕事一般についても、アウトプットという観点から様々なTipsを載せられているので、何かしらの発見はあると思います。自分はソフト設計するときによく使うのですが、「最初から100点を目指さず、30点でまず完成させる」プロトタイプの考え方なども書かれて、いろんな技が網羅されているなと感心しました。

 

学んだことをどう形にするか悩んでいる人(自分はこちら)はぜひ手に取ってみてほしいですし、自身のアウトプットの改善を考えている人にもお勧めしたい一冊でした。