【読書感想】インプット大全(樺沢紫苑)| アウトプットありきを意識して深く効率よくインプット
はじめに
最近仕事の進め方がよくないと思い、関連する本を読もうと思ったが、どうせなら効果的に読み進めたいと思い、アウトプット大全で有名な著者のインプット技術に関する本が出ていたので、手に取ってみました。
本記事は「学び効率が最大化するインプット大全 樺沢紫苑著」の感想記事です。
できていないことがかなりあって、特に前半3割はタメになりました。
内容・感想
インプットは量より質
気づきや変えたい行動を多く見つけられる本を深く読み込むことが大事。
本選びでも、買い漁りは時間・お金・頭のリソース面で無駄が多い。
インプットして掘り下げる情報を選び、必要でない情報は捨てる。
ネットでの情報収集でも、RSSリーダ等々を活用して、必要な情報のみを取り入れる工夫しないと、必要な情報に避けるリソースが少なくなる。
本の場合は、学習の目的とゴールを明確にして、斜め読みなどで必要な本かどうか判断して買い漁りを避けることが必要と感じた。
インプットの質を高める方法
着地点を明確にして、必要十分なインプットを
インプットの前に方向性とゴールを明確にすることで、どんな教材を、どれくらいのペースで勉強すればよいか、計画を立てられる。自分はここがあまりできていなくて、必要な本を、というより自分が読んでみたい本を選んで読んでいたと思う。
また、「読む」の章の次の「聞く」の章にだが、以下記載がある。
「これだけは持って帰ろう」というものを最初に決めると、その部分を持って帰ることができます。
上記は「読む」にも共通する内容だと思った。目的に合致したページに差し掛かった時に、集中力が高まり、記憶に残りやすくなる。教材を選んだあとは、「目次」から具体的に身に付けたい内容(目的)を明確にしておくと、インプットの効率がよいと思った。(このへんの技法は別途「パラパラ読み」として紹介されている。)
方向性とゴールを明確にすることで、必要十分なインプットができて、学習の質と効率を高めることができると感じた。
「内容について議論できるレベル」まで深くインプットする
「十分なアウトプットができるレベルまで」深く読むことができないと、インプットの質は高いとは言えない。そもそもインプットには明確な目的(アウトプット)を伴うことが多く、アウトプットに至らないようなインプットは十分とは言えない。
今まで漠然と「知っている」レベルまでしかインプットできていなかったと気づいた。
よくいう話だが、「人に説明できるようになって初めて身につく」とはその通りで、そもそもアウトプット不足だった自分はそこに気づけなかったのかなと思う。
議論できるレベルになるには、内容を整理して感想をかけることが前提条件だと思ったので、そういう意味でも以下の「アウトプット前提のインプット」は効果的と感じた。
このインプットのレベルの目安は非常にイメージしやすくてよかった。
アウトプットすることを前提にインプットする
あらゆるパートで強調されていた内容、本書の内容はこれに尽きると思った。
本の中ではブログやSNSでの共有が勧められている。
見える場所に共有することを前提とすると、なんとか人に見せれるレベルに、、、といういいプレッシャーが働き、一生懸命情報を集めて理解しようとするため、深く理解できるようになり、記憶にも残りやすい、という内容。
ここまで読んでアウトプットの重要性がよくわかったし、自分はそもそもアウトプットが今までできていなかったなーと気づけた。
ビジネス書や実用書だけでなく、学術書での重要数式の展開や定理の理解についても、アウトプット前提で読み込むと理解が深まり、応用が利くようになると思うので、こちらもやっていきたい。
まとめ
自分が重要だと感じた点は特に上記で挙げた3点。
・着地点・目的を明確にして必要十分なインプットをする
・インプットは「内容について議論できるレベル」までやって初めて身につく
・アウトプット前提のインプットは質・効率の両面で重要
上記内容が主に前半3割の「読む」パートに納得できる形でまとまっていた。
「聞く」「見る」「インターネット」パートにも「読む」で紹介された内容+αの内容が紹介されており、重要なのは「読む」パートにまとめられている上記3点だと思った。
後半部分は、「インプット技術や考え方(知へのアプローチ)」と「紹介したインプット技術を映画鑑賞等々に活用することで得られる自己成長効果」の説明、著者の宣伝が混在していて若干読みづらいので(むしろ後ろ2点がほとんど)、インプット技術そのものを求めている方は、目次を見て注力する箇所を決めてから読み進めるとよいと思う。